事例:コアラスリープジャパン

アップサイクル事例
コアラスリープジャパン様

プロジェクト概要

マジェルカでは、企業活動から出る廃材や不用品を新しいサービスや商品へと生まれ変わらせるアップサイクル活動に取り組んでいます。

このたび、本活動の先駆けとして、オーストラリア発の寝具ブランド、コアラスリープジャパン株式会社様のご依頼を受け、顧客より返品されたリネン(シーツ等)のアップサイクルプロジェクト「アップリネンプロジェクト」を実施しました。

マジェルカの提携先である障害者施設「有限会社コパン:就労継続支援多機能型(A型・B型)事業所」で働くスタッフ・障害を持った作り手の力を結集し、返品リネンから素敵なエコバッグを生みだす試みです。

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相談を受けた私たちは、単に寝具の生地を縫製して製品化するのではなく、障害者施設が得意とする「刺し子」「ペイント」「刺繍」などの技術を活かし、付加価値を加えた製品をすることを提案し、エコバックを生み出すという提案を行いました。

ご担当者様インタビュー

コアラマットレス
Head of Operation COO 高田りいな様

障害者施設で製品を作ろうと思ったきっかけについて教えてください

私たちコアラスリープジャパンは「Good for people and planet」というミッションを掲げて、企業としてサステナビリティに力をいれています。

これまでサーマルリサイクルはしていたのですが、さらに付加価値をつけられないかと考えていまして。特にリネン、山積になってる返品シーツ等をみて、もったいないと思っていました。
※焼却処理で生じた排熱をエネルギーとして再利用

そんなときにマジェルカさんと出会い、シーツに命を吹き込むだけではなく、障害者の雇用創出の部分でも取り組めることに感銘をうけました。

社内で提案したところ「絶対やるべきこと」だとすぐに承認され、プロジェクトが始まりました。

マジェルカにどのようなことを期待されていましたか

日本でのサステナビリティプロジェクトというのは初めてだったので、何を期待できるのかもわかっていませんでしたが、柔軟に対応してもらいたいという気持ちはありました。知識がないので一緒にアイディアを考えてもらうことを期待していたという感じです。

実際にこちらが考えやすいように様々な選択肢を提示してもらえたので助かりました。

実際にプロジェクトを進めてみてどうでしたか

進め方について、期待値とのギャップはほとんどありませんでした。初めから「すぐにはできないです」と言われていましたし、やりとりが多かったのは事実ですが、それはどんな商品開発でも同じだと思っています。むしろ、こちらの社内調整に時間がかかったことは、申し訳なかったです。

今回のプロジェクトは、2024年6月5日の世界環境デーでのお披露目まで、ほぼ1年かかりました。これをきっかけに、環境に対して自分が出来ることってなんだろうという問いかけをもってほしいという想いがありました。

オーストラリアのデザインチームや創業者が来日する機会もあり、サンプルも見てもらいながらFace to Faceで意見をきけたのですが、「これはすぐやりたい」「私たちのミッションに合致してる」と言われ、会社全体で応援してくれるプロジェクトになりました。

私自身としても、コアラでやってきた数々のプロジェクトの中でも思い入れがあり、誇りに思うプロジェクトとなりました。会社のミッションにあったものが出来ましたし、今後のキャリアを考えるうえでも、自信になりました。マジェルカさんなくして成し遂げられなかったと感謝しています。

製品が出来て周りの反応はどうでしたか

反応は素晴らしかったです。表参道のショールームで購入者プレゼントとしてお渡ししたのですが、プレゼントした方から「しっかりした縫製のバッグをもらえるんだね」とプラスアルファの付加価値を評価してもらえました。ショールームのスタッフも「社内全員にもらえないの?」と欲しがってくれるほどで、「社員が欲しいものをつくれた」ことも嬉しかったです。

サンプルをオーストラリアのサステナブルチームメンバーにプレゼントしたところ「自分の職場の目につきやすいところにおいてる」と報告がありました。「これを見てると仕事はクリエイティブにやらないとという意識になる」とのことで、社員もサステナビリティーを意識するようになったり、鼓舞されたり…いい効果を感じています。

今回のプロジェクトは、私が思っている以上に業務を超えてスタッフの仕事のやりがいに影響を与えているようです。その事実を知って胸が熱くなりましたし、社員としても意識を高く持てるようなプロジェクトになったのは思いがけない産物です。

障害者のモノづくりに対するイメージの変化はありましたか

イメージが変わったというより、障害をもった方が作るものは感性がちがうなと思うようになりました。彼らには、私たちには見えてない色や感性があるのだと思います。それらは光を与えてくれ、潤いを添えてくれるというところに気づきがありました。

会社では海の清掃活動もしているのですが、社外活動の景品としてマジェルカのオンラインショップでカメの器を選びました。大量生産ではないあたたかみと手作り感がとてもいいと感じましたし、プレゼントした人も「大切にしたい」と愛着をもってくれたので嬉しかったです。

マジェルカのオンラインショップで多種多様な製品を眺め、次のアップサイクル商品のインスピレーションにもつなげています。

プロジェクトを会社としてどう発信しましたか

ホームページのサステナビリティーのページに今回のコンテンツをプラスし、プレスリリースやインスタグラムで情報発信を行いました。そこで「環境について立ち止まって考えた。私ができることはやってみる」というコメントや「こういうサステナビリティーのミッションある会社は応援できる」というコメントを頂くことができ、やりがいを感じられました。

SDGsを押し出している企業はたくさんありますが、真剣に取り組んでるかは不透明ですよね。コアラはその活動を堂々とやっていますし、今回の活動でパッションをもってやっていることが伝えられたのではないかなと思っています。

今後の取り組みについて

マジェルカ代表の藤本光浩さんより「1回きりのお付き合いではなく継続的に」というお話があり、サステナビリティーとはまさにそういうことだなと感じています。今回限りではなく定期的に他の商品にも派生させて進めていきたいです。

また、一緒にコラボをするイベントやワークショップもやりたいですし、お客さんも交えてアーティストも招きつつ、色んな人を巻き込んでやりたいと思っています。さらなる気づきのきっかけにもしていきたいですね。

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